EXHIBITION

長野県諏訪市豊田のSUWAガラスの里美術館で7月12日から「高円宮家根付展」が開幕しました。高円宮コレクションの展示に合わせて「記念アワード」の授賞式が「ホテル紅や」で開催。作品名「貝乃実(かいのみ)」が、最高賞の高円宮賞を受賞しました。受賞式典では高円宮妃久子さまから直々に賞状を受け取りました。

読売新聞オンライン 根付展を記念し、ガラスを素材にした根付の応募作の授賞式も行われた。貝をモチーフにした作品で最高賞の高円宮賞を受賞した東京芸大大学院生はらだひまわりさん(23)は「根付作りは初めてで、海の中の記憶を表現した。挑戦してよかった」と受賞を喜んだ。 信州市民新聞グループ 諏訪市豊田のSUWAガラスの里美術館で12日、現代根付のコレクションを紹介する特別企画展「高円宮家根付展」が開幕した。オープニングセレモニーには、高円宮妃久子さまが出席し、「根付は世界に羽ばたく日本生まれの美術工芸品。ぜひこの機会に楽しんでほしい」と述べられた。
 根付は印籠などを帯から下げて携帯する際、提げ物のひもに付ける留め具。展示では、故・高円宮憲仁親王と久子さまが収集した約200点を紹介。久子さまが公務の合間、その土地の風景と合わせて撮影した写真パネル約20点を飾った。
 久子さまは「根付は江戸時代から作り続けられているが、海外では美術品として収集されてきた。1970年代頃、アメリカのコレクターたちから、今の時代を反映する根付を作ってはどうかと提案があり、若い作家の間で機運が高まって、現代根付という新たな分野ができた」と解説した。
 展示される根付は、戦後から現在まで作られた作品。会場に合わせて久子さまが選んだガラス製の根付など、さまざまな素材と繊細な技巧を楽しむことができる。
 会期は8月31日(日)まで。入館料は大人千円、中学生以下無料。問い合わせは同館(電0266・57・2000)へ。
 展示に合わせて「記念アワード」の授賞式がホテル紅やで開かれた。県内外の作家22人から37点の根付が出品され、最高賞の高円宮賞には、東京芸術大学大学院のはらだひまわりさん(23)=東京都=の作品「貝乃実(かいのみ)」が選ばれた。
 はらださんは海の中の記憶をとどめる貝をイメージし、さまざまな技法を組み合わせたガラス製の根付を制作。「自分の中にあるものを形にした。初めての挑戦で賞を頂けて光栄。これからもアーティストとして頑張っていきたい」と喜んだ。